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February 18, 2007

英語をスムーズ(流暢)に話すコツ

先日NHKの「スタジオパークでこんにちは」にJ-WAVEや「英語でしゃべらナイト」の英語ナビゲーターで著名なクリス・ペプラー氏がゲストで出演していた。有働アナから英語を流暢に話すコツを尋ねられ、クリス氏は最初に、「英語は右脳で話す」とアドバイスしていた。とても的を射たアドバイスだったので、思わず膝を打ってしまった。
英語をなかなか流暢に話せない日本人への最適な助言といえるからだ。

私なりの解釈で解説させていただくと、「右脳で話す」とは「英語の感覚で話す」→「右脳に浮かんだイメージを英語でそのまま話す」ということだ。換言すると、日本語や文法のことは一切考えずに頭に浮かんだ英語を素直に話すということだ。

私を含めて英語を話したことがある日本人は例外なく経験していることだと思うが、英語を話していて、英語よりも日本語が先に頭に浮かんだ瞬間、英語がスムーズに話せなくなる。また、英語の文法的なエラーが気になった瞬間、英語がスムーズに話せなくなる。クリス氏の表現した右脳というメタファーを使うとすると、この時私たちは左脳で考えて英語を話そうとしたことになる。

人間は右脳だけで言語を話せるのかという議論を持ち出すとややこしいことになるので、ここでは上記のとおり「右脳に浮かんだイメージを英語で素直にそのまま口に出す」ことに対峙する考えとして「右脳に浮かんだイメージを左脳に送り、日本語や文法ルールというフィルターにかけてから英語を話す」と理解したい。

クリス氏はアメリカ人を父に持ち、日本のアメリカンスクールですべて英語の教育を受けた生粋のネイティブスピーカーである。したがって、「右脳に浮かんだイメージを英語で素直にそのまま口に出す」ということは出来て当然であろう。しかし、日本人英語学習者でも英語を流暢に話せている時にはその域に達していると思う。つまり日本に居て英会話を学習して、その学び方さえ誤らなければその域に達することができるということだ。

残念ながら日本の英語教育(特に中学・高校・大学で行われてきた教育)はまさに、「右脳に浮かんだイメージを左脳に送り、日本語や文法ルールというフィルターにかけてから英語を話す」ということを奨励してきた。英語を日本語に翻訳するという英文解釈自体が悪の枢軸である。また文法ルールを細々と教え、「文法的な少しの間違いも許さないぞ!」という英語ペーパーテスト、英作文と称して日本語を英語に翻訳させる授業などの弊害が日本人を益々英語の話せない国民へと追いやってきた。

この日本の英語教育の実像に対するアンチテーゼとして日本人を英語の話せる国民へ導く手立ては簡単に提案することができる。まったく逆のことをやればよいからだ。

1)英語は日本語に翻訳して理解するのではなく、英語を英語のまま理解する。
英文を読むときには極力日本語に置き換えるのではなく左から右へ文頭から文尾へ読み進め、英語で理解するように努める。英語を聴くときにも同じことを行なう。つまり聞こえてきた英語を極力日本語に置き換えずに、英語の音として捉え、聞こえてきた発話の意味を、日本語を介さずに英語のイメージとして理解する。

2)英文を書くときにも日本語を英文に翻訳することは一切やめて、持っている自分の英語語彙を駆使して英文を頭から書き下す。流行のブログを英文で書いてみることはお勧めである。頭に浮かんだイメージを、日本語を介さずにそのまま英語で表現することが大切であるその為には手を休めずに思いついた英語をそのまま書き進めることである。文法的なエラーは気にせずに意味が通る英文を目指して書き続ける。ひととおり書き終えた後で英文を読み返してみて自分で文法エラーを訂正する。あやふやな部分については辞書で調べてもよい。しかし書きながら文法的なエラーを意識したり、書いている途中で辞書を引いたりすることはあまりお勧めしない。その間に日本語が介在したり、文法的なエラーが気になったりしてしまうからである。

3)英語を話す時にもこれと同じことをすればよい。文法的なエラーは一切気にせずに、相手に伝えたいイメージを英語で思いついた順番に話していく。下手に最初から完成された文で英語を話そうとすると話せなくなる。なぜならば、会話をする時、相手に伝えたい自分の「イメージ」が先にあり、その「イメージ」は初めから「文」として完成しているわけではないからである。繰り返しになるが、クリス氏のアドバイス「右脳に浮かんだイメージを英語でそのまま話す」ことが大切である。自分の思っていることが相手に伝わることを第一に考える。下手に文法的に正確な英文を話そうとしたり、気の利いた言い回しをしたりすることなどには一切意識を向けない。とにかく自分の「思い」が相手に英語で伝わることだけを考え、意識を集中して英語を話す。
その為には、気のおける、性格が合いそうな人と自由に英語を思いっきり話す機会をできるだけ持つ。英語を話す友人が身近にいれば最適であるが、日本に暮らしていてそういう友人がいる人の方が圧倒的に少ないだろう。英会話の先生でもよい。しかし自分の英語を直してもらおうとか、エラーを指摘してほしいとか、表現がおかしければ訂正してもらうとかは一切考えずに、純粋に英語を話すことを思いっきり楽しんだ方が良い。

実際、私のプライベートレッスン指導経験において、生徒に日本語を介さずに、文法的なエラーを気にせずに英語を話させるアプローチは効果を上げている。大学生や大人への指導で自分は聞き役となりリラックスして生徒が自分のことを英語で話せるように仕向ける。文法的なエラーや表現のおかしい部分に注意を向けるというよりも相手の「発話内容の意味」を理解するように努める。最初はたどたどしい英語で発話スピードがやたらと遅く、ポーズ(沈黙)の時間が目立つが慣れてくると少しずつ自由に英語で発話できるようになってくる。先生と生徒という上下関係の図式ではなく、友人・知人という横並びの図式で英会話を生徒と楽しんでいる。レッスンが進むにつれて生徒は自分のプライベートな事もフランクに話すようになる。そうなれば、しめたものである。英語を話すことに対する緊張やエラーを犯すことへの恐れや不安はすべて何処かへ消え去り、英語でおしゃべり(会話)を楽しめるようになってくるのだ。

先生の役割としてはスムーズなコミュニケーションのためのストラテジーを伝授することだ。意識して自分の発話に盛り込んで生徒が真似するように仕向ける。例えば相手の声が小さければもっと大きな声で、発話が速すぎればもっとゆっくりと話すことを要求する。自分の発話の意味がクリアでないと感じれば、I mean に続けて別な言い方をしたり、#1、#2と理由付けにナンバリングをしたり、言葉での表現を補うジェスチャーや顔の表情、声のトーンを変えたりする。言葉に行き詰まったり、相手の質問に即答できなかったりするような場合の間のつなぎ方(沈黙の間を埋めるテクニック)、言い間違いの修正の仕方、重要なことを相手に伝える場合、言い方を変えて重要なメッセージを繰り返す。英語的な発想で楽に話せるように英語の決まり文句や「定形表現」を上手に使うなどである。

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