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September 25, 2006

英会話は教えるな!生徒から英語の会話を引き出せ!

私の妻の妹二人は小学生時代に学校のオーケストラに所属し、バイオリンを触ったこともない一から音楽教師の指導を受けて、全国大会で優勝したことがある。私はこの話を妻から聞いた時に、どんな先生に指導を受けたのかとても興味があった。佐治先生とだけ名前を聞いていたが、今年NHKテレビの「にんげんドキュメント」で先生について詳しく知ることができた。

佐治薫子先生(70才の今も千葉県少年少女オーケストラで音楽監督をされている)はこれまで公立の小中学校で、楽器に触ったこともない子どもたちを一から指導し、一流の音楽家も舌をまくハーモニーを奏でるまでに育て上げてこられた。その指導は、「佐治マジック」と呼ばれているそうだ。教職40年間をひたすら音楽教育に情熱を傾け、その間40数回も子ども達(小中学生)を全国優勝に導いている。主な受賞:「サントリー地域文化賞」「千葉県教育功労賞」「国際ソロプチミスト社会貢献賞」「キワニスクラブ教育文化奨励賞」「千葉県文化功労賞」「NHK関東甲信越地域放送文化賞」など多数。

佐治先生の言葉から、
「私は生徒の能力を最大限引き出したい。」
「誰でも才能を持っておりそれをどこまで引き出せるかが教師の力量だ。」

私は、先生の教育姿勢は英会話のマンツーマンレッスンにもそのままあてはまると思った。

学校のクラスレッスンで多くの生徒に指導する場合、教師は生徒に英会話を教える。テキストを使って英会話表現を説明しCDを聞かせ、文法解説をする。そして時々生徒に英文をリピートさせて言わせたりする。レッスンの中心はあくまでも教師であり教師がリーダーシップを発揮して生徒をぐいぐいと引っ張って行く。この場合には往々にして英語知識の伝授や理解の指導に終始しがちである。

このような教師中心の指導方法は1対1のマンツーマンレッスンには全くそぐわない。
1対1のマンツーマンレッスンにおいて、主役は生徒であって教師であってはならない。
ここで佐治先生の教育姿勢が生きてくる。

教師は生徒に英会話表現を教えるのではなく、生徒から引き出さないと駄目だ。そのために教師はgood listenerでなければならない。おしゃべりな外国人教師にありがちだが、教師ばかりが英語をしゃべって、生徒が聞き役ではリスニング力はつくだろうがスピーキング力はいつまで経っても身につかない。教師は良き聞き役となって 生徒に発話機会を与えないと駄目だ。生徒の口から英語を引き出すのだ。生徒が話し易い話題を提供し、興味をもって積極的に答えられる質問をしてあげるのだ。そして教師は生徒のペースに合わせて待ってあげる。待っても英語が出てこなければヒントを与えて誘導してあげる。

英語が話せるようになるためには、生徒が主体的に自分から発話しないと上達しない。オウム返しで先生の発話を真似して覚えた表現をいくらリピートしても自分の思っていることを英語で自由に表現するという域には達しない。習った文法事項や表現を使って自分から進んで英語で表現しようとする意欲が大切である。

生徒に発話の機会を与える教師は待ってあげる。この「待ってあげる」という行為がとても大切である。知識を一方的に与えるではなく、生徒から引き出す。専門的にはエリシテーション教授技術(Elicitation Teaching Technique)である。

生徒に教えようとすると、どうしても知識だけが先行してしまう。
教えるべき知識や文法(ルール)は最小限に留どめ、できるだけ生徒に主体的に、英語を発話させるように教師は仕向ける。そして生徒の発話を待ってあげる。そして待っても生徒から英語が出てこなければヒントを与える。自分が表現しようとしたが出来なかったことを教わるとその表現は身に沁みる。最初からその表現を教師から一方的に教えられるのとはわけが違う。これを「体験学習」と呼ぶ。まず生徒に自ら体験させ、出来ないことを教師が指導してあげるのだ。

こんな教え方は5~6人以上のクラスではできない。3~4人のグループでも時間的な制約および他の生徒の存在が邪魔をしてとても難しい。マンツーマンだからこそ実践可能な教え方である。

PR: エース英会話では教師に、「英会話は教師から教えるのではなく、生徒から英語の会話を引き出して生徒の会話能力を伸ばすことが大切だ」と指導している。

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