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March 27, 2006

小学生以上の入門学習者への英会話指導では読み書きは必要ないか?

小学生以上の入門学習者への英会話指導でテキストを使わずにリスニングとスピーキングのみ指導している英会話スクールがある。小学生以上の英会話入門者への指導ではリーディングとライティングは指導しない方が良いのであろうか?言語学的には文字を教えるかどうかということである。

オーラルでの言語習得において文字は邪魔モノなのであろうか?確かに幼い子供は外国語でもその音声を忠実に聞き取る耳を持ち、聞いた音を母国語の介在なしに忠実に再生できる。就学前の幼児への指導であれば音声オンリーの指導もありであろう。

しかし学校でも日本語の読み書きを本格的に学んでいる小学生以上であれば、英会話でも文字を積極的に教えるべきだ。今までは音声のみで理解していたことが文字を見る(読む)ことによって文字データの言語として認知されるようになる。言葉の配列や細かい音のつながりをしっかりと認知するようになる。ワッチャーネィム?と音声で認知していた表現、名前を聞かれていることは分っていたが、実はWhat is your name?という四つの単語が自然に発話されるとワッチャーネィムと聞こえることを理解する。そしてWhat'sは何?という質問であるということに気づき、yourはきみの、nameは名前のことだと気づく。What'sは何?という質問であることに気づけば、あとは芋づる式に、What's this?  What's that? の質問も理解でき、What's your mother's name? fathermotherという単語を習えば、お父さんお母さんの名前を聞かれていることが理解できる。

英語圏で暮らしていて英語を第2言語(第2生活言語)として獲得するのではなく、日本に生活していて英語をまったくの外国語として学ぶ場合において、文字を導入せずに音声のみで指導するならば、英会話習得の効率がとても悪くなる。何故ならば、音声のみで指導したことは定着せずにすぐに消えてしまうからである。確かに子供は大人と比べて外国語音の聞き取り及びその忠実な再生には優れている。しかしながら、例えば外国人講師の後につけてスムーズにリピートできた単語なりセンテンスがそのまま定着するかどうかという点に関しては心もとない。レッスン後にかなり復習しないとすぐに忘れてしまう。英語圏に暮らしていて新たに習得した単語やフレーズを日常生活の中で繰り返し聞き、自分でも実際のコミュニケーションで使う場面があるのであれば自然と定着するであろう。しかし、日常生活が日本語にどっぷりと浸かった環境で、同じことを期待することはできない。外国語として英語を学ぶ場合には、音声だけでのインプットにはかなり無理があり、それを補完する意味で文字として英語を確りと認知する必要があるのである。

大人の場合にも同じことが言える。例えば今まで学習したことのない英語以外の外国語を音声だけで学習することは困難を極める。先生やCDの後につけて言えたとしても、それを定着させるには何度も何度もその表現を言う必要があり、すぐ忘れてしまうので、忘れてしまわないうちに復習が必要である。

文字として目で見て、確りと文字を声に出して読み、更にその表現を書いてみることによってはじめて、音声だけのインプットとは比べ物にならないくらいに確実に定着するはずである。

別な例を挙げると、就学前幼児は英語圏で1~2年ほど生活し、近所の子供達と英語で遊ぶ環境を整えてあげるだけで、英語がかなりしゃべれるようになって帰ってくる。しかし日本に帰って来て、英語を話せる環境を作ってあげないと、せっかく獲得した英語を話す能力はすぐに消えてしまう。獲得も早いが喪失も早いのである。これに対して小学校以上で現地の学校で確りと文字で英語をインプットしてきた子供達は日本に帰ってから、英語を話せる環境がなくとも、CDなどで英語を聞いたり、英語の本を読んだりすることによって英語力を維持することができ、そう易々と獲得した英語力を喪失してしまうことはない。

就学したらできるだけ早い段階で文字の学習を開始すべきであり、耳だけに頼るのではなく目や口そして手でその単語や表現を体験させることが大切である。英語を目で見て理解でき、声に出して読め、更に書けるようになると、リスニングとスピーキングが飛躍的に伸びる。小学生が学校でも文字を学習して自分で日本語が読み書きできるようになって日本語の聴解力と表現力が飛躍的に伸びることと理論的にはまったく一緒である。国語つまり日本語を文字なしに音声だけで指導する場合と読み書きを指導する場合の日本語習得における効率を考えると明らかに読み書きを指導する方に軍配が上がる。

中学高校でのいわゆる学校英語、読み書き中心の指導方法が批判されるが、批判されるべきは英語を日本語に訳す教え方である。日本語に翻訳するのではなく、英語を日本語に置き換えずに、英語のまま読解または聴解する練習が必要であり、それができるようになって初めて、速読・速聴、直読直解・直聴直解の力が養われ、今流行りの表現をあえて使うならば、日本語を介在しない英語回路または英語脳ができあがる。

文で発話する際の英語文の組み立て、つまり自分で英語を発話する場合には単語は意識されるべきであり、無意味に表現を丸暗記したものだけで発話することはお勧めできない。ある表現を教えたら、その表現を使った質問に自分の言葉で答えさせたり、質問を作らせたりするクリエイティブな練習をすべきである。自分の言葉で質問に答える、自分で相手に尋ねたい質問を作る。このクリエイティブな作業なくして、自己表現としてのスピーキング力は伸びず、英語はいつまでも話せるようにならないのである。更に自分で作った英文を文字として書かせてみることは定着という観点から非常に大切である。

まとめると、小学生以上の英会話入門学習者への指導においてはスピーキングとリスニングだけに力を入れるのではなく、リーディングとライティングもバランスよく鍛え、4技能の集大成としてオーラルコミュニケーションを教えることが必要である。英語でのコミュニケーションスキルの育成、つまり英会話の上達において、4技能に磨きをかけることは遠回りのようで最短の道なのである。

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March 10, 2006

本当に子供は語学の天才なのか?

「幼児や子供は外国語をスポンジのよう吸収してすぐにマスターしてしまう。また英語をたくさん聞いていれば難無くそれを真似て言えるようになる。」と一般的に定説の如く信じられている。本当に子供は大人よりも外国語の習得は早いのであろうか?

確かに親の海外赴任の為に一家で英語圏に住むことになった場合、大人よりも子供の方が英会話の習得が早い。幼稚園児や小学生・中学生であれば2年位現地の幼稚園や小中学校で英語のネイティブスピーカーに囲まれて生活すればかなり上達する。発音や発話がかなりネイティブに近づき、日英バイリンガルになれる素地は十分に身につくはずだ。英語圏で生活して現地の学校に通ってall Englishの授業を1日中受けて、学習した英語を友達や日常生活で使うという英語環境に浸り切ればこれは事実であろう。つまり母国語を学ぶのと同じ環境に居れば英語をあたかも日本語と同じように吸収して身につけることができるのだ。日本語という母語が既に確立されている大人はこうは行かない。日本語が介在して英語の自然な習得を妨げてしまう。

しかしながら、日本に居て日常の会話がすべて日本語という日本語環境において英語を外国語として学習する場合、同じことが言えるのであろうか?英会話スクールや教室に通って週1回1時間足らず英語に触れることによって子供は大人よりも早く効果的に英会話をモノにすることが出来るのであろうか?私はこの問いに対しては声を大にして、「そんなことはない、学校英語で少なくとも6年間英語の授業で学んだ英文法の基礎や基本語彙を持っている大人の方が子供よりも遥かに吸収が早く英会話力が身につく」と言い切れる。つまり、日本に住んでいて日本語の環境で英語を外国語として学ぶ場合には、子供が語学の天才だとは決して言えないのである。週1回1時間足らずのネイティブのレッスンをオールイングリッシュで数年間受けて英会話がマスターできるほど英語は日本人にとって甘くはない。英語圏の人たちにとって日本語をマスターすることが非常に難しいのと同様、日本人がまったく異なる言語体系や音を持つ英語をマスターすることはとても難しいのである。同じインドヨーロッパ語族の母語を話すヨーロッパの人々が易々と英語をマスターするのとは訳が違うのである。

発音習得は別として、新しい単語を習得することや英語表現を覚えて実際の会話で応用することなどについては大人の方が遥かに早く効率的である。このことをしっかり認識していないと大変なことになる。子供は単語を覚えるのに大人の1.5倍から2倍かかるし覚えてもすぐに忘れてしまう。定着させるためには大人以上に何度も何度も繰り返し復習して定着させなければならない。英語教育の提供者はこのことをしっかりと認識すべきだ。「子供は語学の天才!早期に始めれば子供は楽に無理なく効率よく英会話を身につけることが出来ます。」と日本にある英会話スクールや英語教室が広告・宣伝で謳うことはまったく看板に偽りありである。

ところで、残念なことに公立の中学高校で教えているのはあくまでも英語である。英語を使ってのコミュニケーションを教えているわけではない。多くの英会話スクール、英語教室も英会話レッスンといいながら英語を教えている。

では英語を教えるということと英語によるコミュニケーションを教えることの違いは何かというと?

レッスンの中でどれだけ英語による実際のコミュニケーションが先生と生徒の間にあるかということだ。ホワイトボードで文法の解説をしたり表現の意味を説明したりすることはもちろんのこと、発音指導や表現のリピートも厳格にいうと英語を教えているのであり、コミュニケーションを教えているのではない。最近はリピーティングやシャドーイングなどが流行りであるが、大手英会話スクールで学んできた子供達はやたらと先生の発話をリピートしたがる。質問して答えを求めているにも拘らず、質問に答えるのではなく先生の質問を無意識にリピートしてしまう。これはクラスにおいて講師が絶えず生徒にリピートを強要することによって生じる弊害である。つまり先生と生徒の間で英語でのコミュニケーションが成立していないのである。4人以上の生徒がいる教室で指導する場合、先生が生徒1人1人と英語でのコミュニケーションを成立させることはかなり難しい。どうしても1対多のコミュニケーション、つまりクラス全体の生徒に対する英語の指導に終始してしまいがちである。その結果として先生の発話やCDのリピートが多くなる。いくら上手にリピートできるようになったとしても、実際の会話でその表現を使ってみないことには会話力は伸びないのである。リピーティングだけで会話力が伸びるのであればCDやビデオ教材で十分であり、英会話スクールはビジネスとしてまったく成り立たなくなってしまう。

CDを使って自宅で独習する場合にはリピーティングはそれなりに効果的だ。しかし、れっきとした講師が英会話を指導するレッスンにおいては、話は別だ。メカニカルなリピートをなるべく少なくして、生徒に英文を模倣させるのではなく英文を自分の力で組み立てさせる。テープやCDでのリピーティングプラクティスを講師の声でクラスにおいて実践することはまったくノンセンスだ。講師はできるだけ受講生に発話の機会を与え、自力で話すことを促すべきだ。生徒が英語で表現できなかったり間違った言い方をしたりした時にのみ講師は助け舟を出せばよい。最初から講師が模範解答を作ってそれを生徒にリピートさせ習得させようという教え方ではレッスンが単調でおもしろくないし、生徒はいつまでたっても自分の言葉で話せるようにはならない。

What's your name? My name is ... How are you? I'm fine, thank you. What do you like to do in your free time? I like to go to see the movies. など最初は1問1答でも構わない。先生と生徒の会話が成り立てばよい。1問1答がスムーズにできるようになってから、答えのバリエーションや2文3文で応えること、相手に質問し返すことなど各種コミュニケーションテクニックを身に付けていけばよい。

英会話スクールに子供を通わせている親御さん達は驚かれるであろうが、意味のあることを先生と英語でコミュニケーションするという始めの1歩を子供が踏み出せるかどうか?そこに幼児・子供の英会話マスターへの成功が隠されている。

先生と生徒の1対1のコミュニケーションを成立させる最大のレッスン形態はプライベートレッスンであり、いかに生徒に実践会話の機会を講師が与えられるかにその効果がかかっている。実践会話の場、これこそ英語の苦手な日本人が喉から手が出るほど求めているものなのだ。

PR:エース英会話では生徒と先生が英語でコミュニケーション出来ることを最大の目標としてレッスンを実践しています。

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