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September 01, 2005

学校英語を活用して話せるようになるコツ

前回のブログで学校英語では理解の指導しかしていないので話せるようにならないと書いたが、学校英語で蓄積した文法力と語彙力を鍛えあげれば必ず話せるようになる。何が足りないかというと、ズバリ自分の持っている語彙力と文法力で独自のセンテンスを組み立てて表現するというクリエイティブな練習、機会が足りないのである。

中学高校で多くの時間を英文和訳(英文読解)と文法学習に費やしているので(grammar translation method)、英語を表現するための知識はある程度身についているはずである。しかし残念ながら、学んだ知識を使って外国人との実践会話で運用できない(使えない=話せない)。知識は十分にあるが実践(実技)練習が足りないのである。

これは車の運転によく似ている、いくら交通ルールや車の構造、機能(ハンドル、クラッチ、ブレーキ、ギアチェンジなど)を知識として学んでも、それだけでは車はまともに運転できない。実技として実際に車に乗って車の操縦方法を自分の手と足を使って体に覚え込ませないと安全に走行できない。発車して真っすぐに走るだけではなくジグザグのカーブを曲がったり・バックしたり・急な坂で停まったり発進したり、車庫にバックして入れたりするためにはそれなりに時間をかけてじっくりと練習しないと出来るようにはならない。

英語もこれと全く同じだ。いくら英単語をたくさん知っていたり英文法のルールや構文の知識があったりしても、それを実際の会話やクリエイティブに自分で英文を書いてみるという技能練習(実地訓練)をしないとせっかく覚えた言語機能は使いこなせない。

天候による路面の状態や交通渋滞、歩行者や自転車という外的な要因も考慮しながら、的確な判断で車を運転しないと思わぬ事故を起こしてしまう。やはり教習所のコースでの練習後に実際に路上に出て車を運転して教習所のコースでは経験出来ないさまざまな状況に対応出来るように路上トレーニングが必要なのだ。

実際に初心者マークを外せるようになるまで高速道路を運転して問題なく車線変更をしたり、暗い夜道でも無灯火の自転車や歩行者に注意しながら運転したり1台通れる一本道で対向車とうまくすれ違う方法などまだまだ実際に車を運転して身につけなければならないことが山積している。様々な状況で経験を積んで初めて初心者マークを外して普通の標準的なドライバーになれる。

英会話においても場面状況や話し相手に応じて一定の社会的なルールに則って英語を話さないと思わぬトラブル(自分の意図が相手に正確に伝わらない、誤解を招く、相手に対して失礼なことを意に反して言ってしまうなど)を起こしてしまう。様々な状況において、いろいろな場面でいろいろな人と実際に会話することによって、初めて初級から中級の入口、準中級へとレベルアップできるのだ。

一つ例を挙げる。私はアルクに勤務していた際に、早稲田大学との遠隔PCテレビ会議システムで実験的に早稲田の学生に英会話を教え、出来るだけ学生に話させる(自分で英文を作らせる)という、創造的なレッスンをアルクの講師チームで行った。(数年に渡って実施したので、講師は延べ30人以上、生徒も300名以上だ。)学生はみるみると英語を話せるようになった(言語機能を実際の会話で運用するという、言語運用力=language proficiencyを高めることが出来た。)英文科など英語を専攻していない学生でも早稲田に入学するためにそれこそ何千時間も費やして中高6年間で学んできた語彙力や文法力・構文力が顕在化したのである。

まさに持っていた英語の知識を技能として使えるようにするための実技トレーニングを、教官が運転席の隣にすわって手取り足取り指導する自動車教習訓練のごとく1対4という少人数で生徒に自分の持っている語彙と構文力で英文を徹底的に創らせる(その場で英会話の課題や質問をして即話させる)訓練をした成果である。

今日本の英会話教育で最も必要とされているのは機械的な暗記や無味乾燥な暗誦、リピーティングではなく、自分で英文を口頭でクリエイトするという創造的な技能訓練、オーラルトレーニングである。英語をスムーズに話すコツは日本語で考えたことを英語で表現することを極力避け、英語で直接自分の考えを表現することである。

それは日本における実践的英語教育の父、故松本亨先生がその生涯をかけて主張し続けた「英語で考える」、つまり日本語を一切介在させずに自分の表現したいことを自分の持っている英語の語彙と構文力を駆使してダイレクトに英語で発想して話すことだ。

PRエース英会話では講師がマンツーマンで生徒に英語で出来るだけ多くを語らせ、自ら英文をクリエイトさせるオーラルトレーニングという教え方を実践している。

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Comments

一読致しました。大変興味深い内容で時折読んでいます。事例として自動車の運転を取り上げ今回のトピックも分かり易かったです。
今迄、英会話学校特にグループレッスンに通い少しでも実践の場を求めてまいりましたが、中々成果が得られません。学生時代は英語の学習に力を入れ、大学も英文科卒ですので、基礎的な知識はあるはずなのに・・・。色々試行錯誤してきましたが、次回参考となる具体的な実践訓練の方法とかその際の注意をお書き頂けると幸いです。

Posted by: Hiroshi | September 01, 2005 03:56 PM

現在、会社内で英会話のレッスンがあり、カナダ人の講師一人に、私を含めて二人の生徒で進めています。生徒の立場である私はTOEICで800点以上のスコアをもち、もう一人の生徒も帰国子女の人なので、テキストなどを淡々と進めるだけでは物足りなく、「何かアイデアはないか」と講師に聞かれました。「ロールプレーイングや何かのゲームはどうか」と聞かれたのですが。どれもいまいちピンときません。上級者向け英会話のレッスン法として適当なものは何かありませんでしょうか。

Posted by: vbx | September 06, 2005 03:59 PM

Hiroshiさんコメント読みました。ありがとうございます。大学卒業までに中学から10年間英語を勉強して英語の知識はかなりお持ちの方が多いと思います。その英語の知識が実際のコミュニケーションの場である会話で生かせきれていないのはとてももったいないですね。次回のブログではもっと具体的にどうやって英語の知識を運用力に変えて行けるかについて書きます。

Posted by: Ichimura | September 07, 2005 05:40 AM

vbxさんへの回答です。上級者には即興スピーチ(impromptu speech)がお勧めです。講師がトピックを与え、一人の生徒に指名、与えられたトピックについて1分間話し続けます。例えばflower, soccer, typhoonなどという単語でも良いですし、Do you think LDP will win this election?という質問形式でもOKです。自分が答えやすい形式で講師に出してもらいましょう。スピーチ後に発表内容をもとにdiscussionしてもいいでしょうし、講師が気づいたことについてコメントしてもらってもいいでしょう。1分間話し続けるのは結構きついです。自分の得意な分野でないものについては特にです。文法的なエラーや語彙不足を認識するかも知れません。上級者に求められるのはparagraph discourse(段落単位)での発話です。1分間話すには話しのまとまりにも注意しなければなりませんし、自分の考えや意見なども盛り込む必要があるかも知れません。最初は30秒位から自分の話しやすい得意なトピックを講師に出してもらうと良いでしょう。この勉強方法はチャールズチャップリン(無声映画の喜劇王)が若い頃、母国語でのスピーチ力(話力)を高めるためにやっていたそうです。だからこそ彼が初めて映画で口を開いた「独裁者」での感動的な名スピーチが生まれたのでしょう。

Posted by: ichimura | September 07, 2005 06:06 AM

非常に貴重なご意見ありがとうございます。
早速、講師に話をしてみようと思います。
ありがとうございました。

Posted by: vbx | September 07, 2005 08:25 AM

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