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February 20, 2005

第二言語習得法に物申す

誰でも外国人講師と英語で話をたくさんすれば自然と話せるようになると考えるのは大きな間違えだ。
多くの英会話スクールが広告で第二言語習得法を声高に叫んでいるが、ちょっと英語教授法をかじったことがある人にとってはその内容や考え方が素人だましなので滑稽でさえある。もしもそのスクールの教え方が第二言語習得法に基づいているのであれば日本人の90%以上の英語学習者には当てはまらないこととなりまったく的を得ていないこととなる。

そもそも第二言語とは母語(第一言語)以外の言語のことであり第二言語としての英語教授法(TESL: Teaching English as a Second Language)とは英語圏に暮らす英語を母国語としない人達の為の教授法である。英語圏に生活しているのであるから英語を学ぶ教室やスクールの外もすべて英語環境である。クラスルームで学習した英語をすぐに聞いたり話したりできる実践の場に生活しているのである。

これに対して日本国内で英語を学ぶことは上記の環境とはまったく異なる。スクールを一歩出るとそこはまったく日本語の世界である。スクールで習った英語を使ってみる実践の場なんてどこにもない。つまり日本という英語圏外の国の中で英語を学んでいるのだ。

外国語としての英語を学ぶ教授法はTEFL:Teaching English as a foreign languageである。英語圏外で学ぶ母国語以外の言語は第二言語とは呼ばない。外国語である。大学センター試験で英語は第二言語科目ではなく明らかに外国語科目である。

大した違いはないと反論する人もいるかもしれないが、生徒の英語による異文化間コミュニケーション能力を高めることが最終目的の英会話スクールにとっては死活問題である。特に中学生から大人の英会話学習者にとって、外国人と英語で話す機会を持てば英会話は自然に身につくという考えは正しくない。

実践練習(output)の前に大量のinputが必要である。語彙のみならず、文法や構文力に磨きをかけなければ自分で自由に英文を組み立てることはできない。自分の知っている単語や表現を駆使してブロークンな英文をいくら外国人と話しても上達は見込めない。初級に毛の生えた準中級レベルまでは行けるかもしれないが、その上の中級レベルまでは何年続けても到達できないだろう。

これを裏付けるものとして次のことは周知の事実である。
1)大人になってから英語圏へ渡り、ろくに英文法を学んでない人の英語は10年住んでいようと20年住んでいようとブロークンのままである。
2)また、日本に長い間住んでいてもほとんど日本語が話せない外国人もたくさんいる。

中級以上に進みたいのであればしっかりしたテキスト(少なくともChambride大学出版やOxford大学出版など外国語としての英語学習テキスト専門の出版社)が専門家に依頼して執筆、編集したもの)で4技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)を体系的に学んで、最終的にスピーキングに生かす方法が遠回りなようで一番の近道である。
特にリーディング、リスニングというインプット学習なしにスピーキングというアウトプットの場のみ持っても意味がない。水や土からの栄養分を絶った木からおいしい果実を期待するようなものだ。

エース英会話では4技能をしっかり指導してスピーキング能力を確実に伸ばす方法を採っている。

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